[night meeting]

「雛森じゃねぇか」
「ん?あ、日番谷くんおかえり」
「おかえり、じゃねぇ。こんな遅くまで何してるんだ?」

数学教師全員での会議を終え、仕事をするため職員室に戻ってきた日番谷は、雛森がいることに驚いた。
時計の針は19時30分を差している。
普通ならいるはずがない。

「あぁ。テスト対策のプリント作ってたの。再来週テストでしょ?だからそろそろ準備しなきゃと思って」
「ふーん」
「日番谷くんは会議だったの?」
「ああ。馬鹿オヤジたちの喧嘩で遅くなっちまった」
「あはは・・・」
「ったく、そろそろテスト問題考えなきゃまずいっていうのにな・・・」

危機感が無いから困る、と言い自分のデスクにあるパソコンにスイッチをいれる。

「そっか・・・次のテスト問題の担当って、日番谷くんになってなかったけ?」
「あぁ・・・」
「ふふっ、進んでる?」
「いや・・・。今日の会議で話し合う予定だったんだが、オヤジ達の喧嘩で半分も決まってねぇ・・・」
「国語はあっさり決まったよw伊勢先生がささって決めてくれたから」
「はぁ・・・数学にも真面目な教師がいればいいのによ・・・こういうときに困る」

不満を零しつつ、会議で貰った書類に目を通す。

「あ、コーヒー飲む?淹れ直そうと思ってるんだけど」
「おぅ。頼む」

返事を聞くと、雛森はにっこり笑って給湯室に歩いていく。


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