[秘密の関係]
「………」
日番谷は教室の近くに隠れている人の気配に気づいた。
「なにしてんですか?雛森先生」
嫌味たっぷりで言う。
「もうー!意地悪っ!」
隠れていた雛森がこちらを向く。
「なんでここにいるんですか?国語は少人数教室じゃやらないっすよ?」
「さっきから意地悪しないでよ!」
「質問に答える気は無いんですか?生徒相手じゃなかったらそんなこと言うんですねぇ」
「授業がそのクラスの事情で無くなったの!!!!」
「ふーん…」
「そういう日番谷先生は?」
お前も先生扱いじゃねぇか、と思いながら雛森のほうを見る。
「俺は元々ねぇよ」
「なんで職員室に戻らないのよ!」
「次、どうせ授業だし。書類もここでするほうが楽なんだよ」
「ふーん…」
「…で」
「?」
雛森は首を傾げる。
「何しに来たんだ?」
「職員室戻ったら、日番谷くん戻って来て無かったからここに来たの」
「ふーん…」
「何?」
「本当の理由ちゃんと言えよ」
日番谷はニヤリと笑う。
「…え?」
「ここは他の教室と離れてるから、誰にも知られないぜ?」
日番谷と雛森は生徒に内緒で付き合っていた。
生徒の前では会話しないようにしている。
「…ひ、日番谷くんに会いたかったからだもん!」
雛森は顔を赤くしながら言う。
「…やっと言った」
日番谷がポツン、と言う。
「何?」
「本当はな、ここにいたのはお前が来ると思ったからだ」
「えっ!?なんで?」
「お前…俺がそのクラスの副担だってこと忘れてるだろ?」
「あっ!そっか!!!」
「お前のために、ここでしてんだよ。ここならキスでもなんでも出来るからな。1時間限定」
「へぇ…」
「ほら来いよ」
「うん…」
二人はキスをする。
深く、深く。
「……今日も一緒に帰るぞ。送ってくから」
「うん!あっ!今日うちに夕食食べにおいでよ!美味しいの作るよ」
「おお」
二人は仲良く、会話を始めるのであった。
―こんな時間も秘密な二人にとってはとっても貴重
+あとがき+
スランプ抜け目指して&テスト前の更新のために書いた小説。
実は初パラレル。
こういうのも良いなぁ、と思ったので抜けたら別設定でも書いていこうと思います。
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