[梨〜伝わる気持ち〜]

「こんにちわ、乱菊さん!!!」

雛森は執務室の入り口に立っている松本に声をかけた。

「あら、雛森」
「日番谷くんいますか?」
「いるわよ。隊長!雛森来ましたよー!!」
「おう、入れ」
「うん」

松本が障子を開け、雛森に入るように言った。
それにお礼を言って中に入る。
松本は他の隊に行くところだったようで、入らずに閉めた。

「こんにちは、日番谷くん」
「おう」

日番谷は書類整理をしていた。

「あのね、これ、五番隊の皆で梨狩りに行ったからお裾分けしにきたの」
「おう、ありがとな」
「うん」

雛森は梨がたくさん入った袋をソファーの前にテーブルを置いた。

「・・・・・・ねぇ」
「なんだ?」
「食べない?休憩も兼ねて」
「・・・・・・・・・」
「あ、無理にとは言わないよ!仕事忙しいので分かってるし!!」
「・・・・・・食べる」
「本当に?」
「おう」

そう言って隊長席から立ち上がり、ソファーのほうへ移動した。
どうやら本当に休憩してくれるようだった。

「じゃあ待っててね!!」
「あぁ」

雛森は立ち上がって台所のほうへ移動する。


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