※破面編完結後設定

分からないの
藍染隊長が倒されて私には何も無かったはずなのに
満たされるこの感情は何なのか

理由

昼頃。
十番隊に書類を届けないといけなくて、十番隊執務室に走った。
トタトタと、別に急ぐわけではないけど何故か足が速くなってしまう。
「失礼します!」

本当はちゃんとしなくちゃいけないんだけど、ここは気にしなくても怒られないから軽く。
「おぉ」
「いらっしゃい、雛森」

中には日番谷くんと乱菊さんがいた。
書類の整理をしている。

「はい!書類だよ!」

私はにこりと笑い、書類を日番谷くんに渡す。

「・・・はぁ・・・また増えやがった・・・」
「しょうがないじゃないですか、仕事なんですから」
「この書類を溜めた張本人が言うな」

いつもの会話。
でも今日は違った感じに聞こえた。
いつもなら思わないのに、羨ましいと思ってしまうものだった。

「そうだ、雛森。今から食堂にお昼食べに行こうと思うんだけど、一緒に行かない?」

あれ?
なんかくらくらする。
昨日考えてて寝れなかったんだっけ。
てか、ここ最近そうだ。
最後にちゃんと寝れたの、いつか覚えてないよ。

「・・・・・・・・・」
「雛森?」

何か乱菊さんに聞かれた気がするけど、何を言われたか聞こえなかった。

「・・・・・・・・・」
「どうした?」

日番谷くんが何か聞いてきたな、と思った瞬間に意識が飛んだ。


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