ただの御伽噺だが、女性に人気の絵本があった。
それは女性にとってはこの絵本に描かれている話が憧れだった。
そう。
それは素晴らしい愛の物語―

〜プロローグ『I believe You』〜

昔、昔。
サエル国という国があった。この国にティアルと言う大変美しい姫がいた。
その美しさ故に、貴族などが彼女との結婚を望んだが、彼女は断った。
どんな良い話がこようとも彼女は「できません」と言うだけだった。
彼女が断るのには大きな理由があった。
それは彼女には好きな人がいたのだ。
だが、この国では自由な結婚は許される事はなかったし、第一思い続けている彼は行方不明なのだ。
ティアルはある日、王である父に結婚するように言われたが、断った。
その時彼女は王にこう言った。
「私は、私の本当に好きな男の方との婚約を望みます。でも彼は何処にいるか分かりません。なので、彼を探してください。見つからなかった場合はお父様の用意した方と結婚します」
王はその言葉に驚いた。
まさか娘にそんな人がいるとは思ってなかったのだ。
王は娘の願いだと、聞き入れ、探し、見つけたが、衝撃的な事実を知り、ティアルには言う事が出来なかった。
ティアル楽しみに待っている間に王は婚約者を立てた。
ティアルは悲しんだ。
しかし、これが父である王の密かな娘愛だと知るのは、何年も先のことだった。


それから何年かして彼女の20歳の誕生日パーティが開かれた。
でもティアルにとっては最悪だった。
何故なら、王国の姫は21歳になったら結婚しないといけないという決まりがあったからである。
あと一年で結婚しなくてはいけないと思うと嫌で嫌で仕方なかった。
しかし、このパーティには王が最後のチャンスと言う事で呼んだティアルの思い人が出席していた。
ティアルは彼を探し出すことに成功するが、彼が記憶を失っているという事実を知った。
彼女は悲しんだ。
しかし、やはり諦める事はできないと、努力を重ね、彼の記憶を取り戻させる事に成功した。


そう。
それはそれは素晴らしい物語―


+あとがき+
日雛長編のプロローグ。
まだ、誰も出てません。
設定は次回説明します。
ちなみにこの話、実在する本ではありません。
オリジナルです。
この長編は今までなかった切ない系目指して書きます。
頑張りますのでよろしくお願いしますw


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